灰色のグリムⅠ〜Ⅳ
主に、グリム童話のパロディ的な異能力者の物語
Missingであったような、作者自身の論議も炸裂している
以下、ネタバレ隔離
内容的な意味で言ってしまえば、それとなく『空鐘』で有名になった渡瀬氏の前作『パラサイト・ムーン』と似寄った所もあったりします
が、あっちはバトル物です
こっちは、どちらかと言うとミステリっぽくなってます ミステリ風味?
この作品における明確な敵というのは、その異能力を認識してない人間
その異能力が、その人物におけるトラウマが刺激され、無意識の内にその能力を発揮してしまい一般人(大概は、その異能力者の近しい人たち)が被害を受ける
被害が出たときから主人公たちはその件を解決するという感じ
一応、その事件(以下、悪夢)を予知できる異能力者が主人公サイドにはいますが、あくまでこういう悪夢が出るぞという予知であって、その予知を覆すことは出来ない
イコール被害者は出る(当然ですね、トラブル無くして物語は発展せず)
因みに、その悪夢自体はこの作品における世界観に置いて「神」と言うものが存在し、その神が悪夢を見たときに現世でその悪夢(=事件)が発生するという仕組み
中身の話をすると、平凡を信条としている主人公がその異能力持っちゃってその悪夢に対抗しちゃうぞ
でも、主人公の異能力は味方さえも被害出る可能性のある異能力
その能力発現条件が難しいので、その歯牙が味方に向かってくるのはまだまだ先の話っぽいですがね(ぁ
味方のキャラに置いては、あんま印象に無いのが難点でもあったりします
前作『Missing』のような、登場人物全てが印象があるというのはなかったりします
言ってしまえば、主人公たちの持っている異能力ばかりに話が行ってしまい、キャラクターの肉付け中途半端
俺的には、伝説系の話やグリム童話などのパロディが好きと甲田氏の描写が好きなので問題は無いのです
だけれども、今まで読んだⅠ〜Ⅳの話はどのような悪夢が起こったというのは記憶しているのですが、どんなキャラクターがこんな悪夢を呼び起こしたのか?と言う話になると思い出せなかったりします
そこん所が、難点難点
あと、明確な敵というのはその話における明確な敵であって、全体を通した敵というのは出てきてなかったりします
ココが重要だったりします
特に前作『Missing』は明確な敵が出だしてからgdgdになった苦い記憶も
ココん所が、甲田氏の腕の見せ所だと、俺は思っています
そろそろ、話に動きがある5巻目
ココで一発どんな敵が出てくるのか楽しみです
因みに、先日友人と話して言ったところ、どんな敵が出る?と言う話は二つの意見が出ました
1 主人公たちが属するグループにおける敵対関係者
2 神
さぁー、どっちだろうかー